こんにちは😊
ニュースを見ていると、
「日銀が利上げしました」
「住宅ローンの金利が上がりました」
「預金金利も引き上げられました」
なんて言葉を耳にしますよね。
でも……「そもそも金利って何?」と聞かれると、意外と説明するのが難しくありませんか?
「お金を借りたら、余分に払うもの?」
「銀行に預けたら、利息がもらえるもの?」
「日銀が金利を上げると、なんで住宅ローンまで上がるの?」
……なんとなく知っているようで、実はよく分からないのが「金利」です。
そこで今回はまず、「金利とは何なのか」をできるだけ難しい言葉を使わずに整理してみます。

そもそも「金利」って何?
お金を借りるというコスト
まず、一番シンプルなところから。
金利とは、お金を借りたり貸したりするときの「金額に対する割合」です。

つまり、金利は
「お金を借りるときに、どれくらいのコストがかかるのか」
を表す数字、と考えると分かりやすいでしょう。
一方で、私たちがお金を銀行に預ける場合は逆です。

つまり、
- 借りる側 → 金利は「支払うコスト」
- 預ける側 → 金利は「受け取る対価」
という関係です。
イングランド銀行も、金利について「借りる場合は支払う金額、貯蓄する場合は受け取る金額を割合で示したもの」と説明しています。
でも、なんで余分に払うの?

100万円借りたなら、100万円返せばいいんじゃないの?

そう思うよね😊
でも、お金を貸す側からすると、ちょっと事情があるんだよ
たとえば、今100万円持っている人が、その100万円を誰かに貸したとします。
すると、その人は貸している間、
- 自分でそのお金を使えない
- 約束どおり返ってくるとは限らない
- 返ってくるまで待たなければならない
という負担を負います。
だから、お金を貸すことには時間やリスクがともないます。
その負担などを反映して決まるのが、金利です。
貸し倒れリスクや貸出期間、金融市場の状況、銀行の資金調達コストなど、さまざまな要素が関係しています。
イングランド銀行も、貸出金利には「返済されないリスク」や「貸出期間」などが影響すると説明しています。
ここが大事!銀行は「預金を集めて、そのまま貸している」のではない
銀行は無から預金を生み出すことも業務の一つ
ここは、金利を理解するうえでぜひ知っておきたいところです。
以前もブログで解説しましたが
「銀行はみんなから預金を集めて、そのお金を企業や住宅ローンを借りる人に貸している」のではありません。
銀行が貸出を行う際は、貸出先企業Xに現金を交付するのではなく、Xの預金口座に貸出金相当額を入金記帳する。つまり、銀行の貸出の段階で預金は創造される仕組みである。
図説 わが国の銀行 全国銀行協会企画部金融調査室[編]より
これが「信用創造」。集めた預金を貸す「又貸し」はしていないんです。

じゃあ、たくさんの人にたくさん貸出すれば
たくさんの利息収入が得られて儲かるってこと??

残念ながら、貸出には相手が返せる額を審査したり
銀行によってどのくらい貸し出せるかの規制はあるんだよ
銀行が好きなだけ融資できるわけではありません。
借り手の信用力や返済能力、銀行の自己資本、規制、収益性、決済・流動性など、さまざまな制約があります。
銀行はどうやって利益を出しているの?
ここで「金利」と銀行の関係が見えてきます。
銀行は融資をすると、借り手から利息を受け取ります。
一方、銀行に預金している人には、預金金利に応じて利息を支払います。
そのため、
貸出から得る利息収入
と
預金などの資金調達にかかる利息費用
の差は、銀行にとって重要な収益源になります。
これが利ざやです。
たとえば、ものすごく単純化すると、
- 貸出から年1.5%の利息収入
- 預金などに年0.1%の利息支払い
なら、1.5% − 0.1% = 1.4%です。
銀行は、
- 人件費
- 店舗やシステムの費用
- 貸し倒れに備える費用
- その他の資金調達コスト
などを差し引いたものが銀行の利益になります☺️
そして登場するのが「政策金利」
ここからが、ニュースでよく聞く話です。
「日銀が利上げしました」
というニュース。
でも、「日銀が住宅ローンの金利を直接決めている」
という意味ではありません。
日本銀行が金融政策で誘導する代表的な短期金利は、「無担保コールレート(オーバーナイト物)」です。
日本銀行は金融市場の短期金利に働きかけ、それが金融機関の資金調達環境などを通じて、さまざまな金利に影響していきます。
銀行ごとに条件も違いますし、住宅ローンの種類によっても金利の動き方は違います。
政策金利については次回以降、また解説したいと思います☺️
金利は経済全体の「ブレーキ」や「アクセル」のようなもの
金利を上げると、なぜブレーキになるの?
ここで、金利のもう一つの重要な役割が登場します。
それが、「景気や物価に影響を与える」という役割です。
イメージとしては、
金利が上がると、お金を借りるコストが高くなります。
すると、
「住宅ローンを組むのは、ちょっと待とうかな」
「この設備投資は今じゃなくてもいいかも」
「借入を増やすのは慎重にしよう」
という判断をする人や企業が増える可能性があります。

一方で、
「預金しておけば、以前より利息がつく」となれば、使わずに貯めておこうと考える人もいるかもしれません。
つまり、
借りるコストが上がる
+
貯めるメリットが大きくなる
↓
消費や投資を抑える方向に働く
↓
需要の強さを抑える
↓
物価上昇を抑える方向に働く
という仕組みです。
イングランド銀行も、金利上昇によって住宅ローンや借入の負担が増え、消費や企業の投資が抑えられることで、物価上昇を抑える方向に働くと説明しています。
反対に、金利を下げると?
逆に金利が下がると、
「お金を借りやすくなる」方向に働きます。
住宅ローンの負担が軽くなれば住宅購入を考えやすくなりますし、企業も設備投資などのために借入をしやすくなります。
すると、
金利低下
↓
借入のコスト低下
↓
消費・投資をしやすくなる
↓
経済活動を刺激する方向に働く
という流れになります。
だから中央銀行は、経済や物価の状況を見ながら金利を調整しているのです。
金利だけですべての経済が決まるわけではありません。
ここも大事です。
金利は「アクセル」「ブレーキ」と説明すると分かりやすいのですが、金利だけですべての経済が決まるわけではありません。
たとえば、
- 家計の所得
- 企業の利益
- 原材料価格
- エネルギー価格
- 為替レート
- 海外経済
- 政府の財政政策
など、経済にはさまざまな要因があります。
物価が上がるのは2種類ある
また、物価が上がっている理由が「需要が強すぎる」場合と、「原材料価格が上がった」場合では、金利政策の効き方も同じではありません。
みんなの消費意欲が高まって物価が上がっているのであれば「金利を上げる」
原材料などのコストが高くなって物価が上がっているのであれば「減税や給付などで
家計の可処分所得を守る」(需要を削らないようにする)
どちらの要因で物価が上がっているのかを見誤らないようにしなければならないのです。
イングランド銀行も、金融政策では世界的なエネルギー価格そのものを直接変えることはできず、物価上昇が長期化しないように働きかけることが役割だと説明しています。
だから、
金利=経済を自由自在に操る魔法
ではありません。
あくまで、経済に影響を与える重要な調整手段のひとつなんですね。
ただし、実体経済を見誤って反対の政策を取ると良くないので
しっかりと「実体経済」を見ることが大切ですね。
まとめ|「金利」が分かると、経済ニュースがつながってくる
ここまでを一度まとめてみましょう😊
金利とは?
お金を借りたり貸したりするときの割合。
借りる側にとっては「お金を使うためのコスト」、預ける側にとっては「お金を預けることで受け取る対価」です。
銀行はどうやって融資する?
銀行は単純に「みんなから集めた預金を、そのまま誰かに貸している」だけではありません。
融資を行うと、銀行の帳簿上で貸出と預金が同時に記録される。
これが信用創造の基本的な仕組みです。
政策金利とは?
日本銀行が金融政策で誘導する短期金利です。
ただし、日銀が住宅ローンや預金金利を直接決めているわけではありません。
政策金利の変化が金融市場や銀行の資金調達環境などを通じて、さまざまな金利に影響していきます。
金利はなぜ「景気のリモコン」なの?
金利が上がると、
借りるコスト↑ → 借入・消費・投資を抑える方向
に働きます。
金利が下がると、
借りるコスト↓ → 借入・消費・投資を促す方向
に働きます。
需要が加熱して物価が上がっているのか、
コストが高くなって物価が上がっているのか。
見間違えると経済停滞を招きかねません。
その政策は「今は」正しいのか。
ニュースの見出しに惑わされず、自分の頭で考えてみたくないですか?
「金利が上がった」のニュースを、もう一歩深く見てみよう
ニュースで、「日銀が利上げしました」と聞いたとき。
以前なら、
「えっ、住宅ローンが高くなるの?」
と家計への影響だけを心配していたかもしれません。
でも、金利の仕組みが分かると、
「日銀は、今の経済や物価をどう見ているんだろう?」
「銀行の貸出金利にはどう影響する?」
「企業の借入や投資はどうなる?」
「私たちの預金金利には?」
と、その先まで考えられるようになります。
金利は、ただの「ローンの利息」ではありません。
私たちの家計と、銀行と、企業、そして経済全体をつなぐ重要な数字。
そう考えると、今まで難しく感じていた「利上げ」「利下げ」というニュースも、少し身近に見えてきませんか?😊



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