実は国債は返していない?借換債(借り換え)の仕組みをやさしく解説|国の借金はどう管理されているの?

マクロ経済と経済用語

国の借金があるから社会保障は削らないといけない?

「国の借金は1000兆円以上!」

ニュースでこんな言葉を聞いたことはありませんか?

でも、実は毎年、「借換債(かりかえさい)」で新しく借り換えているんです。
これを知っている人って案外少数はなのかもしれません🤔

実は、この「借換債」の仕組みを知ると、国のお金の流れがぐっと分かりやすくなります。

今回は、なるべく簡単な言葉で「借換債」の仕組みを解説したいと思います☺️

「借金を返すために、また借金する」って本当?

ニュースで『借換債を発行しました』って言ってたけど…
借金を返すためにまた借金するってこと?

そう聞くと不思議だけど、実は日本も日本以外でも、国債は”バトンタッチ”しながら管理されているんだよ😊

国債には返済期限がある

国債には返済期限(満期)があります。

例えば、

  • 10年国債なら10年後
  • 5年国債なら5年後

に元本を返済する約束です。

では、10年後になったら政府は税金を集めて全部返しているのでしょうか?

実は、そうではありません。

借換債ってなに?

満期になった国債を返済するとき、政府は「新しい国債(借換債)」を発行します。
その資金を使って、満期を迎えた国債を返済します。

つまり、

古い国債 → 新しい国債へ

と役割を引き継いでいく仕組みです。
リレー競走でバトンを渡すイメージです。

古い国債(満期)
   ↓
借換債を発行
   ↓
次の期間へバトンタッチ

だから「借換債」と呼ばれているのです。

日本には「60年償還ルール」がある

じゃあ、一生借りっぱなしなの?

実は、日本独自の60年償還ルールという考え方があるんだ。

日本では建設国債や特例国債について、60年かけて少しずつ元本を償還していく
という運用ルールがあります。

主にインフラは60年持つという考え方から来ているようです。

例えば10年満期の国債なら、

満期時には

  • 約6分の1を現金で償還
  • 残り約6分の5は借換債へ

という形で管理されます。

これを繰り返すことで、理論上は60年かけて元本を償還していく考え方です。

ただし実際には、その間にも新しい国債が発行されるため、国全体としては借換えが継続して行われています。

「借金を借金で返す」って危なくないの?

借金を借金で返すなんて、大丈夫なの?

ポイントは、お金の流れを止めないことなんだ😊

じゃあ、私が想像してる「国の借金」って一生返さないままってこと?

いわゆる「国の借金」ってみんなが認識している国債を現金償還すると
私たち民間のお金の量が減るってことなんだよ。

だから永続的に借り換えしていくのが経済成長するには必要なことなんだ!

私たちが使っている銀行預金は、

  • 政府支出
  • 民間銀行の融資(信用創造)

によって増えていきます。

もし政府が国債を一度に完済してしまえば、その分だけ民間のお金が減ることになります。

そのため、借換債によってお金の流れを維持することには、経済を安定させる役割もあると考えられています。

借換債だけでは国の借金は増えない

ここで一つ誤解しやすいポイントがあります。

借換債は古い国債を返済するためだけ

に発行される国債です。

つまり、借換債そのものは、
新しい政策のための支出ではなく、
満期になった国債を引き継ぐためのものです。

そのため、借換債を発行したこと自体が、新たな財政支出を増やすことを意味するわけではありません。

借換債を4ステップでまとめると…

① 国債の返済期限が来る

② 政府が借換債を発行する

③ 満期になった国債を返済する

④ 新しい国債へバトンタッチする

この流れが繰り返されています。

まとめ

今回のポイントを整理しましょう。

✅ 国債には返済期限(満期)がある

✅ 満期になると借換債を発行して引き継ぐ

✅ 日本には60年償還ルールという考え方がある

✅ 私たちが使う銀行預金は、政府支出や民間銀行の融資によって増えていく

✅ 借換債は、お金の流れを維持しながら国債を管理するための重要な仕組み

ニュースで「借換債」という言葉を見かけたら、

「あ、国債を次の期間へバトンタッチしているんだな😊」

と思い出してみてください。

参考動画

詳しい質疑は国会中継をご覧ください。
国会中継(YouTube)はこちら

参考資料

  • 財務省「国債制度の概要」
  • 財務省「国債整理基金特別会計」
  • 日本銀行「資金循環統計」
  • 全国銀行協会「銀行の機能と信用創造」

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