前回、前々回と「金利」について書いてきました☺️
私達が日常的に行う銀行振り込みの仕組みと
そのときに銀行間でかかる金利が「政策金利」=「無担保コールレート」 ということを解説しました。
今回は、その「政策金利」が私達の借りるローンにどのように影響しているのかを
わかりやすく解説したいと思います。
「政策金利」=「無担保コールレート」のおさらい
漢字を分解すると一目瞭然!「無担保コール翌日物」の意味

無担保…コール……翌日物???
むずかしすぎる〜〜

難しい用語に感じるけど
分解してみるとわかりやすいよ💡
- 無担保(むたんぽ): 担保(保証となる資産)なしで、相手の信用だけでお金を貸し借りすること。
- コール(Call): 金融機関同士がお金を貸し借りする短期金融市場のこと(「呼べばすぐ来る(Call)」という意味合いから名付けられています)。
- 翌日物(よくじつもの/オーバーナイト): 「今日借りて、明日返す」という、わずか一晩だけの貸し借りであること。
つまり、言葉の意味をそのままつなげると、
「銀行同士が、担保なしで今日借りて明日返す(一晩だけの)お金の貸し借り」という意味になります。

なるほど!理解できた!!
なぜ銀行同士で「一晩だけ」お金を貸し借りするの?
私たちが日常的にお店で買い物をしたり、誰かに振込をしたりすると、
裏側では「日銀当座預金(銀行が日本銀行に持っている専用口座)」を使って銀行同士が決済を行っています。
毎日のお金の行き来によって、営業日の終わり(夕方)には次のような偏りが生まれます。
- A銀行: 今日の決済が多くて、日銀当座預金がちょっと足りない…
- B銀行: 今日の決済処理が終わり、日銀当座預金が少し余っている!
そこで、日銀当座預金が足りない銀行が、余っている銀行に向かって「一晩だけ日銀当座預金を貸して!」と連絡し、翌朝までの超短期でお金を貸し借りしてバランスを整えるのです。

「政策金利」と「無担保コール翌日物」の切っても切れない関係

その「無担保コール翌日物」と、ニュースで聞く「政策金利」はどう関係しているの?

この日本銀行が決定して発表する「政策金利」は
無担保コール翌日物で取引される金利(無担保コールレート)の誘導目標になるんだよ

誘導目標??

日銀の決めた政策金利は、銀行同士の決済時に使われる金利の
上限になるっていうことなんだよ
日銀が「政策金利を1%に引き上げる」と決定した場合、
それは「銀行同士が一晩日銀当座預金を貸し借りするときの金利を、
1%程度になるよう誘導・コントロールする」ということを意味します。
例えば、日銀が政策金利を1%にしたのに
他の銀行がそれ以上の金利を提示すると、次のようになりますよね☺️

なので周りの銀行は借りてもらえたら金利収入を得られるので、日銀の「政策金利」より下回った金利を提示します。

こうして日銀は、銀行が日銀に預ける当座預金の利息(付利)などを調整することで、
この一晩の貸し借り金利(無担保コール翌日物)を狙った水準にほぼ完全にコントロールすることができるのです。
では、私たちの生活にどうやってつながるの?
もう一つの金利「短期プライムレート」

もう一つ「短期プライムレート」っていう
大事な金利があるんだよ

まだあるの〜?

難しくはないから構えなくて大丈夫だよ♪
一般に、「短期プライムレート」とは、金融機関が優良企業向けの短期貸出(1年未満の期間の貸出)に適用する最優遇金利のことを指します。
引用 日本銀行ホームページ 教えて!にちぎん より
「短期プライムレート」は銀行が設定する金利で
優良の大企業に短期で貸出を行うときに使われるものです。
ここまできたらピンとくる人もいるかもしれません☺️
銀行の収益源の一つは利ざや
「銀行同士の一晩の貸し借り金利」は、
すべての金利の一番根っこにあるコストのような存在です。
少し想像してみていただきたいのですが
銀行は、日銀と銀行間で使われる金利より低い金利を優良企業ではない個人に使うでしょうか?
優良企業に使う短期プライムレートに上乗せした金利を住宅ローンの金利と設定するのです。

- 日銀が政策金利を上げる(無担保コール翌日物レートが上昇)
- 銀行にとってのコストが上がる
- 優良企業向けに貸し出す際の基準金利である「短期プライムレート(短プラ)」が上がる
- 私たちの住宅ローンの変動金利や、企業の借入金利が上がる
このように、日銀が無担保コール翌日物レート(政策金利)を動かすことで、水面下から順番に金利が伝波し、最終的に私たちのローンや預金金利に変化が及んでいくのです。
政策金利と短期プライムレートの推移
ここで過去の政策金利と短期プライムレートの推移を見てみましょう

見事に推移がシンクロしていますよね☺️
私達の身近にある金利が上がるのは
日銀が政策金利を上げるからなのです。
金利が上がるのは「円安だからだ!」「円が弱いからだ!」
というのはニュースの見出しのイメージだったり、
仕組みを知る前の思い込みだったりするのかもしれません。
まとめ
- 無担保コール翌日物: 銀行同士が「今日借りて明日返す(一晩だけ)」日銀当座預金を貸し借りする取引。
- 政策金利との関係: 政策金利とは、まさにこの「無担保コール翌日物の取引金利」を日銀がいくらに誘導するかという目標のこと。
- 短期プライムレート:優良企業向けに貸し出す際の基準金利
難しそうな金融用語も、順番に辿ってみると、毎日の経済ニュースがずっと身近に感じられますね!😊



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